出前館の配達が新アプリで変わった6つの事!報酬改定で稼ぎにくくなってしまったのか!

noshiftデリバリーワーク編集部

フードデリバリー界隈では報酬が高く稼ぎやすいと言われいていた「出前館」ですが、2022年8月1日より新ドライバーアプリが全国展開されました!

それに伴って報酬形態も刷新され、出前館最大の特徴であった「距離一律報酬」ではなくなり「距離別委託料」に改定されました。

新アプリで何が変わった?、報酬形態が変わって稼げなくなった?など、たくさんの疑問があると思います。

新ドライバーアプリでの変更点は主に6つあります。

  1. 配達エリアの制限がなくなった
  2. MAP画面&ヒートマップ搭載
  3. 早押しからGPS自動差配に変更
  4. ゴング廃止
  5. 差配によるダブル配達も可能
  6. マイページでの設定項目が増えた

実際に新アプリで2週間働いてみて分かったことを元に、一つずつ詳しく解説していきます!

目次
  1. 配達エリアの制限がなくなった
  2. MAP画面&ヒートマップ搭載
  3. 注文リクエストは早押しから自動差配へ
  4. ゴング機能の廃止
  5. 自動差配によるダブル配達(2件持ち)も可能
  6. マイページの設定項目が増えた
  7. ドライバーサポートセンター
  8. 配達報酬が「距離別委託料」に改定
  9. 新アプリでの稼ぐコツ&注意点!
  10. まとめ

配達エリアの制限がなくなった

旧アプリでは、拠点ごとにエリアの範囲が決まっていたため、広範囲で配達したい人は拠点のエリア毎にIDを発行し、毎回IDを切り替える必要がありました。

エリアのハッキリとした境目が変わるわけではなく、Uber Eats やmenuと掛け持ちしているといつの間にかエリア外に出ていることがあって、「加盟店が近くあるのに出前館が鳴らない」っていうことがよくありました。

新アプリではひとつのIDでエリアに関係なくどこでも配達する事が可能になり、配達エリアを気にしなきゃいけない悩みが解消されました!

個人的にはいつもエリアに縛られて配達するのが面倒だと感じていたので、これが一番嬉しいアップデートでした。

ただ、狭いエリアの中でショートドロップのみを売りにしていた部分もあったので、そこにメリットを感じていた人には想定外の変更と言えるかもしれませんね。

MAP画面&ヒートマップ搭載

新アプリではMAP画面もリニューアルされました。

配達員の現在地がGPSで表示されるようになり、リクエスト受信時には店舗とお届け先の位置も表示されるようになりました。素早くルートを立てられるようになっています。

そして、今回新たにMAP画面に配達員の需要予測情報(ヒートマップ機能)が搭載されました。

ヒートマップ(イメージ)
ヒートマップ(イメージ)
  • 需要が非常に多いエリア:赤
  • 需要が多いエリア:オレンジ
  • 需要がやや多いエリア:黄色

どこのエリアが注文が多いのかが視覚的に分かりやすく表示され、待機や移動の無駄を減らすことに繋がり、より効率的に配達できるようになりました。

駅前など加盟店が多い需要のあるエリアだと赤になっている事が多いのですが、注文数が少ないエリアでも配達員が不足していると差配が結構飛んでくる事もありました。

そのため、絶対的に赤に行けばいいってわけでもありません。あくまで参考程度にとどめておいた方がいいでしょう。

私はエリアの加盟店の場所全て把握していますが、確かに需要ある場所が赤くなっている傾向があったので、まだ加盟店がどこにあるのかわからない初心者の方にとってはかなり使える情報だと思います。

注文リクエストは早押しから自動差配へ

新アプリオファー画面(イメージ)
新アプリオファー画面(イメージ)

旧アプリの注文リクエストには「店舗・お届け先・受け渡し時間」の情報しか表示されず、情報量が少なく受けるかどうかの判断が難しかったです。

新アプリでは店舗からお届け先までがMAP画面で表示されるようになり、非常に見やすくなりました。

また、注文リクエスト画面での情報量も増えています。

  1. 受け取り店舗と住所
  2. 配達先住所
  3. 配達報酬の金額
  4. 店舗からお届け先までの配達距離

今までは表示されなかった報酬金額や配達距離が表示されるようになったのはありがたいですね。ブーストも込みで表示され、非常にわかりやすくなりました。

注文内容を確認してその配達を受けたい場合は、35秒以内に「受諾」を選択してスワイプします。受けたくない場合は「拒否」を選択してスワイプするか時間が過ぎるのを待ちます。

早押し要素は撤廃ではない

出前館の特徴のひとつであった早押しから、Uber Eats と同じような仕組みに変わったのかと思いましたが、早押しが撤廃されたわけではありませんでした。

複数の配達員に差配されて、その中から一番早く受諾した配達員が実際に受注できる仕組みになっています。要するにmenuと同じですね。

オファー一覧から選んで早押しする方式ではないものの、早押し自体は継続しているので、じっくり配達内容を見て判断している余裕はなかなかないです。

ゴング機能の廃止

出前館特有の機能に「ゴング」がありました。

これは店舗に到着する10分前に通知を送ることで、調理するタイミングを知らせるものでした。

ゴングを押し忘れてしまって、店舗に到着しても料理が完成しておらず待つことになってしまった、という失敗は初心者がやってしまいがちです。

新アプリではこのゴング機能が廃止されています。

  • 主な変更点
  • あらかじめ決められた調理時間で調理
  • 調理時間カウントダウン機能
  • 調理準備完了するとお店から通知
  • ダブル(2件持ち)の時はタスクリストで、調理予定時間が確認出来る。

お客様からオーダーが入ると、旧アプリでは「店舗と配達員に同時オーダーが飛ぶ仕様」でしたが、新アプリだと「店舗にオーダーが飛んで受諾した後、配達員にオーダーが飛ぶ仕様」に変更されました。

ゴング機能が廃止されましたが、この仕様変更によってお店側でオーダーがコントロール出来るようになったので、調理待ちが減った印象でした。

マクドナルドは近距離にならないとオーダーが飛ばない

店員さんに聞いた所、マクドナルドだけは、店舗でオーダーをコントロール出来ず配達員が一定の距離まで近づかないとオーダーが飛ばないようになっている仕様のようです。

以前までのように、混雑する時間帯はゴング20分前でやっと出来ている状態のお店も、新アプリでは到着してから20分待たされる事になり、効率が悪くなってしまう場合もあるので注意して取りましょう。

自動差配によるダブル配達(2件持ち)も可能

旧アプリでは自分で案件を取っていくことで3件まで同時に配達することが可能でしたが、新アプリでは自動差配で同時に配達できるのは2件までになりました。

ガンガン3件持ちしてた人にとっては、稼ぎにくくなる変更と言えます。

出前館の独自のAIで効率の良いルートでダブル配達の自動差配をしてくれるので、複数件のオーダー繋ぐのが苦手だった方にはとてもいいアップデートだと思います。

ダブル配達には2パターンある

  • Aピック→Aドロップ→Bピック→Bドロップ
  • Aピック→Bピック→Aドロップ→Bドロップ

この2パターンで、オーダーを自動的に効率のいいルートに振り分けてくれます。

つまり、1件ずつピックしてドロップするか、2件連続してピックしてから2件連続でドロップするか、ですね。

追加の案件も早いもの勝ちで35秒以内に受諾しなければいけないので注意しましょう!

また、調理の準備完了や配達時間はタスクリストで確認する事が出来るので、遅配しないように配達前にチェックしておくことをオススメします。

マイページの設定項目が増えた

旧アプリでは出来なかった、「現金取扱のON/OFF」、「プロフィールの編集」などの細かい設定が変更できるようになりました。

  • 新マイページの設定項目
  • プロフィールの変更
  • 現金受付のON/OFF
  • 配達車両の選択(バイク/自転車)
  • 配達実績
  • 出前館からのお知らせ
  • ドライバーサポートセンター(よくある質問/不具合報告)
  • アカウント・利用規約の確認
  • ブースト情報

特に便利だと感じたのが、「現金取り扱いのON/OFF」がアプリ上で変更出来るようになったことです。

今までは拠点に連絡しないと変更することが出来ず不便に感じていましたが、これでいつでも気軽に現金のON/OFFが切り替えられますね!

なお、配達車両の変更で軽貨物の方は「バイク」扱いになりますので、ご注意下さい。

ドライバーサポートセンター

マイページのドライバーサポートセンターには新アプリについてや、配達中配達以外トラブルまとめなど質問集がたくさん載っています。

事前に読んでおくといざという時に役立つので、受注待ちで時間がある時などに「よくある質問」→「配達員向けFAQ」からチェックしてみてください!

配達報酬が「距離別委託料」に改定

今までの報酬の計算方法は、「基本報酬×ブースト率」となっていましたが、2022年8月1日から「距離別委託料」という報酬体系に改定されました。

  • 配達報酬=(基本報酬 + 距離報酬) × ブースト率
  • 小数がある場合は、小数点以下切り捨て

距離報酬が導入されたことにより、簡単に言うとショート距離のオーダーが安く、ロング距離のオーダーが高くなる改定になります。

お店からお届け先までの距離報酬

新たな「距離別委託料」では、お店からお届け先までのドロップ距離までが距離報酬として換算されます。

Uber Eats のように現在地からお店までのピック距離は報酬には加算されないので注意しましょう。

画像を見て分かる通り、お店からお届け先の青い線のみが距離報酬になります。

現在地からお届け先までの赤い線のピック距離は報酬には換算されません。

また、実走距離ではなく直線距離での計算になるので、迂回してもその分が加算されることはありません。なるべく道を熟知したエリアを取ることをオススメします。

全国の報酬単価一覧

全国の報酬単価一覧
エリア(旧)報酬金額(新)報酬金額
東京/神奈川/千葉/埼玉715円(税込)600円(税込)
その他のエリア660円(税込)550円(税込)

報酬単価は改定前に比べて100円程下がっているようです。

おそらくブーストを想定して単価を設定をしていると思うので、なるべくブースト率が高い時間帯で働いた方が良さそうですね。

全国の距離報酬一覧
店舗からお届け先の距離一都三県(東京/神奈川/千葉/埼玉)その他
1km未満0円(税込)0円(税込)
1km〜2Km未満60円(税込)50円(税込)
2km以上〜3Km未満150円(税込)120円(税込)
3km以上270円(税込)220円(税込)

以前の出前館は、ショート距離でもロング距離でも報酬金額は変わらなかったので、ショート距離が早い者勝ちになってなかなか取れないと言う不満が多く見受けられました。

今回の改定で距離に応じて金額が上がったことで公平性が保てるようになりました。納得感のある改定と言えるんじゃないでしょうか。

報酬がどのように変わったか、実例を紹介します!

距離4.1km、ブースト1.2倍の場合

  • 基本報酬:600円
  • 距離報酬:270円
  • ブースト報酬(1.2倍):174円
  • 配達報酬(合計):1044円

距離1.9km、ブースト1.2倍の場合

  • 基本報酬:600円
  • 距離報酬:60円
  • ブースト報酬(1.2倍):132円
  • 配達報酬(合計):792円

同じブーストでも距離が約2倍になると250円程の差が出るようですね。

ただ、4km超えもお店からドロップ先の直線距離での計算なので、やはりショート距離で高ブーストの時間帯のオーダーをたくさんやる方が稼げるでしょう。

新アプリでの稼ぐコツ&注意点!

出前館の新アプリを2週間ほど配達してみて分かった稼ぐコツや注意点を紹介します。

加盟店が集結しているエリアで配達する

店舗が密集しているエリアで配達するのが稼ぐコツというのは、どのフードデリバリーサービスでも共通して言えることではあるんですが、出前館の新アプリは特に大事になってきます。

  1. お店までのピック距離をなるべく減らす
  2. ダブル配達を狙う(数珠繋ぎ)

単に加盟店が多い=注文が多いだけでなく、この2つの要素が絡んでくるため、加盟店が密集している方が有利になります。

この2つは新アプリで稼ぐ基本になります。どこに加盟店があるのか把握していくことから始めましょう。

迂回ルートでしか行けない案件は避けるべき

新アプリの距離報酬は直線距離の最短ルートでしか計算されません。

なので、直線距離に近いルートで配達できない案件だと、距離が嵩んでしまい配達の効率が悪くなってしまいます。

画像の案件は、お店からお届け先までの距離1.9kmになっていますが、ピック距離が迂回になっているので実際は3.5km以上かかってしまいます。

なるべく道を熟知したルートを通ってる案件を取る事をオススメします!

効率の悪いダブル配達

ダブル配達になる時はAIが差配してくれるのですが、現金取扱案件や近くに配達員がいない等でピック先が正反対になるなど、効率の悪いダブル配達を差配してくることも結構あります。

また、ダブル配達になると2件目のお店の調理待ちがかなり長いパターンもあり、20分近くお店で待たされるなどで結局効率の悪いダブル配達になる事もありました。

ここら辺はまだAIの精度が良くないのもありそうですが、2件目のお店の特徴を知った上で取った方がいいと感じました。

まとめ

2週間ほど新アプリを使って配達してみましたが、以前よりは差配になりオーダーも取りやすく、報酬金額も表示されるようになったので、配達初心者の方やUber Eatsに慣れている方は使いやすくなったのではないでしょうか。

特に地図が表示されるようになったので、オーダーのピック場所とお届け先のドロップ先が見える化されたのがとてもいいアップデートだと思います。

ただ、以前のように3件持ちが出来なくなってしまったので、旧アプリで慣れていた自分からすると稼ぎにくくなってしまったな…というのが正直な感想です。

あと、個人的にはUber Eatsのような「チャット機能」や「受けキャン機能」が欲しかったので、これから期待したいと思います。

これから他デリバリーサービスで慣れていた方達が、新アプリになって出前館に参入する事も増えていきそうですが、稼ぎ方や攻略法を見つけて随時ご紹介していきたいと思います。

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